Hairによせて -顕嵐くん18歳のお誕生日おめでとう♡-

私の画像フォルダには、2014年秋から12月の画像だけ極端に少ない。

理由は簡単で、その時の顕嵐くんのビジュアルがあまり好きではないからだ。

前髪を目が隠れるほど伸ばして、その一部だけハイライト、なんて全然好きになれなくて、ある日突然丸坊主にでもなればいいと思っていた。

私は、阿部顕嵐のビジュアルの半分は髪型で決まると思っている。


ガチャの撮影を越えて、短い金髪にしたのは12月の終わりころだっけ。

賛否両論あったけど、早く現場で見たいって思っていたのに、プレゾンの開幕2日前に骨折をして降板。

そんな中迎えた1月6日の初日は、RTPZから、涙が止まらなかった。

本当ならここにいたはずなのに、ここに立つためにどれだけ努力してきただろう、どれほどつらいだろう。

ぽっかりと空いた真ん中のスペースに、本当ならいたはずの顕嵐くんの姿を映して何度も泣いた。

最後の青劇に立つプレゾンカンパニーはエネルギッシュでキラキラしていて、それが余計悔しかった。

 

初日のカーテンコール、座長から紹介されて、顕嵐くんが挨拶に立った。

その展開を期待していなかったわけじゃないけど、まさか両腕に松葉杖なんて姿だとはと思わないから動揺してしまって、客席のあちこちからむせび泣く声が聞こえてくるような状況。
でも、顕嵐くんは想像以上に冷静で誠実で、痩けた色白の頬に浮かぶ、輝きを失った眼が胸を打った。

骨折してまだたった2日、気持ちの整理も出来ていなかったかもしれない。

それでも、顕嵐くんのご挨拶は、クリエで仲間内のMCさえたどたどしく話していた姿なんて想像させない、落ち着いて立派なもので。

時期的に、きっと舞台で目立つために金髪にしたんだろう、と思っていた。

だから余計、最後の青劇の照明に照らされた髪色が、儚くうつくしかった。

顕嵐くんは、毎日公演に来て客席からステージを見ていた。

 

1月の半ば、顕嵐くんは髪色をいきなり暗くした。

公演にもう出られないと観念したからなのか、役作りなのか?いろいろ想像したけれど、答えは出なかった。

それでも、黒髪を好まない顕嵐くんがそうした背景には、それを強く望むファンの存在があったはずだ、と思っている。

千穐楽でステージに立った、ほぼ黒と言っていいこげ茶に、切りそろえた前髪、ふっくらとした顔立ちで笑う顕嵐くんには、14歳の頃のようなあどけなさがあった。

その表情に、もう澱みはなく、彼の目は、真っ直ぐ未来だけを見据えていた。

 

ガムシャラJ’s Partyで、顕嵐くんはステージに復帰した。

悲しみの冬を越えて、春。EXシアターに阿部顕嵐が降臨。

今まで違うラインで仕事をしてきたお兄さんたちのなかに放り込まれて、初めてのステージ。

何よりその軽快な身のこなしに胸をなでおろしながら、最年少でフレッシュで、先輩方のMCにころころと笑っている顕嵐くんは何よりひたすらに可愛らしくてたまらなかったりした。


そしてそのビジュアルのうつくしさにも目を剥いて。

明るめの茶髪に、少し目にかかる前髪は、書初めで2015年の抱負にした「ただならぬ色気」を醸し出すのにぴったり。

かっこつけたいお年頃で、爽やかでクールで、でもとびっきりキュートな笑顔をこぼす顕嵐くん。

パフォーマンスが一層堂々として、圧倒的な華やかさを身にまとった顕嵐くんは、アイドルとしての輝きを一段と増していた。

この人は、どこまで天井知らずのアイドルなんだろうとため息さえついた、春の思い出。


明けて5月は、少しだけ曇った思いを抱いた。

年に一度のJr.担のお祭り、クリエ。

今年の初日の顕嵐くんの最初の印象は、「この子今自分をどうしたいの?」。

その日の顕嵐くんは、黒髪に茶メッシュが入ったような、少し茶けたまだらな色。敢えてやったなら、どうした?って訊きたい、不思議な髪色だった。

ファンは、いつだって圧倒的に黒髪派で、もちろん顕嵐くんがそれを知らないはずもなく、前半戦のMCで少し髪色の話も出たりしていて。


何より前半戦の公演を見て、ぼんやりと、顕嵐くんが何か、抱えているようで、考えて込んでいるようだと思った。

自分に満足していない、というのか、見ているこちらは今の顕嵐くんのパフォーマンスが大好きで最高なのに、顕嵐くん自身が自分の理想に届くことが出来ていない歯がゆさみたいなものを抱えているような気がした。

自分に自信を持ち切れていない、という言葉が一番適切かな。

自信を失うことで、いちばん輝きが褪せてしまうから、それだけが怖かった。

 

約10日の中空きを経たクリエ後半戦の15日に、顕嵐くんは髪を真っ黒に染めてきた。

1月中旬にこげ茶に染めた髪は、2月にはすっかり明るくなっていたほど、色が抜けやすい髪質の顕嵐くん。

そんな顕嵐くんの髪が、その後撮影された雑誌でも色が持ったほどの、漆黒になった。

 

そして後半戦でもうひとつ変わったことは、ソロ曲。

ガムパから引き続き使っていたcareを、NO WAY OUTへ変更。

ドラマが終わった直後から「少クラでやらないかな」「クリエでやらないかな」っていう声をよく見かけた、ファン人気の高い一曲。

それを顕嵐くんは、新たなソロ曲として選んできた。

オラオラな有翔のキャラクターに引っ張られるように、パフォーマンスは見違えるように頼もしくなり、ダンスのキレも大きく変わった。

ラストのうぃるびーでかいている汗の量が、前半日程のそれとは明らかに違った。

 

自分が好きなのは茶髪だと明言している顕嵐くんが髪を染め直してきたのは、ファンの声に応えたかったからでしかなくて、この時は、1月より強い薬剤を使ったような黒だった。

それはNWOをソロに選んだことも同じで、自分の趣味どうこうではなくファンが望んでいるものをダイレクトに選んできたのが、会場にいるファンを喜ばせたい、捕まえたいっていう強い意志の表れ、だったとしたら。


そんな顕嵐くんの姿や、なんとなく何かを思い、悩んでいるような姿を見て、顕嵐くんの、アイドルとしての本気を感じた。

目の前にいるおたくを離さないこと、夢中にさせること、期待に応えること。

今この人は本気で、トップを掴みにいこうとしている。誰にも負けない、スターになろうとしている。

青光りするほどに黒く染められた髪は、その決意の証だったのかもしれないと、思ったりもした。


ガムシャラのリハが始まってしばらくした6月、ある雑誌で顕嵐くんは「髪を染めたい」「この夏は長髪にしたい」と話してくれた。

TLで袋叩きレベルの扱いを受けていたのも事実だけど、私はすごくうれしかった。し、驚いた。

1月に一度黒くした後、5月にまたあれだけ黒く染め直したのに、今度は髪を明るくしたいといった顕嵐くん。

その心境の変化は、どこから生まれてきたものなんだろう。

 

事前に放送された練習の様子ではずっと黒髪だった顕嵐くんは、ガムシャラ初日の前日に髪を染めた、らしい。

初日の我覇公演、じゅりに散々バフンウニいじりをされ、一緒に美容院に言った美勇人には「顕嵐が横で『やっちゃった…』って呆然としてたw」と暴露され、安井さんには「俺がどれだけ言っても写真送ってくれなかった」と笑われた。

顕嵐くんの髪色は、コスプレイヤーばりのオレンジ色で、前髪はそろえていたけれど、全体は切らずにかなり伸ばしていた。

 

この夏顕嵐くんは、これまでガッツリ組んだことのない安井さんと瑞稀と涼ちゃんと、ひとつのチームになった。

チーム覇は、Jr.はライバルだとずっと口にしてきた顕嵐くんを始め、個人のスキルで仕事を獲得してきたような、出来ジュの集まり。

少なくとも担当として、顕嵐くんはサマステみたいな場には向いてないと思った。個人プレーヤーだし、プライドエベレストだし、マイペースだし。

4人それぞれ心を開くことはあっても、顕嵐くんがその壁を崩すのは、とてもゆっくりになるんじゃないかな、1ヶ月2か月じゃ無理だろうな、って、そう思ってた。

 

散々髪色をいじられた初日から中2日を置いた26日の武覇公演では、全体を落ち着いた茶に変えてきた。

あのオレンジは自分でも失敗したと思っていたんだろうし、不評の嵐ではあったけど。

髪を傷ませてまで、2日で直してくる顕嵐くんのこだわりに、今更ながら少し驚いた。

 

この日の夜公演。この回、初めて顕嵐くんがエアーを飛んだ。

「俺は、この時のために頑張ってきたから、頑張ってきたから、絶対飛べる!!!!」

言い聞かせるように叫んで、顕嵐くんはそれを成功させた。

チーム覇はノーミスで、勢いもあった。

昼公演で負けた分を取り返したいと意気込むメンバーの前で、開票中の顕嵐くんの表情はさえなかった。

安井さんが「大丈夫?」と声をかけた時、顕嵐くんは「だって、オレが飛んで負けたら俺の立場なくない?」って言った。

あの一言に、チーム覇の阿部顕嵐が、それはすなわち阿部顕嵐(17)の夏が詰まっていると思うと、愛おしくてたまらなかった。

 

まず何より、自分が飛んだら勝てるって、自分は誰にも負けないって、きっと顕嵐くんは思っていた。

自分のパフォーマンスに、チーム覇のパフォーマンスに、自信を持っていたことは間違いない。

その自信を持つために、どれだけの練習を重ねてきただろう。常日頃から自分のことを何においても下手くそだと思っている人間が、そんな風に思うためには、どれだけ強くいなければならないだろう。

あの言葉を口に出せる、阿部顕嵐の強さは、これまで重ねてきた日々が、きっと生み出したもの。

 

そして、長男気質で、プライドの高い顕嵐くん。

更に今なんて、年上にかまわれたり面倒を見られたりするより、自分が年下にちょっかいをだしたいお年頃。

そんな顕嵐くんがあのときは、安井さんに、弱音と甘えを少しだけ見せた。

安井さんはああ言われて「どういうこと?」って笑ったけど、ちょっと意外というか、あそこであんな風にストレートに顕嵐くんが甘えを見せるとは思わなかったんじゃないかな。

結果を怖がることも悔しがることも素直にはしない顕嵐くんを、メンバーは最後まで包み込んでくれて、喜びも悔しさも共にわかちあってくれたね。

顕嵐くんは少しだけ、自分の弱さを見せることを、怖がらなくなった夏だった。

 

途中から、後半のメドレーでハーフアップをするようになった。

最初は見慣れなくて違和感がすごくて、個人的にはあんまり好きじゃなかった。

でも、ハーフアップにした日の顕嵐くんは、何だか色気が違った、気がした。

最初は、何か今日違うぞ?って思っていただけだけど、自分の見た目を変えることで、ステージに立つ心境も変化するのかもしれない、と感じた。

 

髪を染めたい、伸ばしたい、と言ったのは、ひとりじゃなかったから、っていうのと、新しい環境があったから、っていうことが、その理由のどこかにある気がする。

おたくを満足させることをすべての中心に据えるなら、髪はそれなりに切るとか、色は明るくはしないとか、5月の状態を保つ方法はいくらでもあったわけで。

でも、決してファンをないがしろにしたわけではなく、自分がしたい髪型にしよう、と気持ちをスイッチ出来たのは、この夏を一緒に過ごした仲間の存在があったから、なんじゃないかなあ。


クリエだってもちろんひとりではなかったけど、あの時の顕嵐くんは、公演を成功させなければ、ってすごく肩に力が入っているように見えたし、それを他のメンバーと共有できていなかったんじゃないか、と思う。

チーム覇には、これまでとは全く違う新たな環境と目標があって、全く違う客席があって、それが顕嵐くんの心を少し解いて、軽くしてくれたんじゃないかな。

 

顕嵐くんは、ビジュアルで他の場所からおたくを引っ張ってくることのできる、そしてその力がかなり強いJr.のひとりだ。

ビジュアルがいい人はたくさんいるけれど、いつどんな時も平均偏差値を高く保ち続けられることは顕嵐くんの大きな武器だと思う。

そして、髪型と髪色はそのビジュアルの印象を決める大きな要素にして、唯一と言っていい可変要素でもある。

ずっと黒髪だった15年間から、役作りで金髪と茶髪を経験した1年を終えて、この1年は、初めてそのビジュアルを自分でコントロールすることになった。

髪型の変化は、思考の変化。

自分がそれを変えて、どう見られるかを考えて実行することは、アイドルとしてのセルフプロデュースのセンスを問われる面でもある。

それを顕嵐くんは自覚して、いろんなことを経験して大人になりながら、試行錯誤を繰り返してすごした1年だったように思う。

そして辿りついた17歳最後のビジュアルがあれだけ美しいんだから、阿部顕嵐(17)にはお手上げだ。

 

初めて出会った14歳も、高校1年生になった15歳も、恋愛ドラマで主演を経験した16歳も。いつだって顕嵐くんは最強にかっこよかった。

そして、それはこの夏も。

18歳は、誰よりも綺麗な君を、見ていられますように。

お誕生日おめでとう!