at the dawn

阿部顕嵐くん/天使でスターで王子様bot

朗読劇『君の名前で僕を呼んで』の感想とか

 

久しぶりに書きたい~~~~となった現場、本当にたのしかった!

とはいえ感想も明瞭なものとまでは言えず、上手く整理して書ける気がしないので、箇条書きのようなそうでないような。すでにまあまあ時間経ってるけど、思い出したら足していくかも。

 

 

「待つ」からはじまる

・初日初回、キャストがステージにが出てくるまで6分押し。楽は3分押し。そこからチューニングをじっくり1~2分。

その間、虎汰朗くんは目を閉じたり天井を見上げたりして役に入るように、ステージになじむように過ごしていて、顕嵐くんは客席を隅々まで、何往復も視線を滑らせて見ていた。普段ステージに出て1曲目(1場面目)で歌いながらやっていることを、ステージ上でただただそのためだけに時間を過ごしている姿を目にするのはあまりに新鮮で贅沢だった。

・そうしてチューニングが終わったら、2人が揃って上手を見て、下手を見て、そして2人で目を合わせて舞台が始まる。

・土曜マチネはオンタイムだったから意図したわけじゃないんだろうけど、開演の押しも含めて、あのじりじりじりじり待っている時間、からの2人の熱い視線が重なるところを見るとそれだけで血が滾るのがわかるくらいだった。

 

初日初回、2人の対比

・虎汰朗くん、さすがに上手すぎる。終始醍醐虎汰朗・オン・ステージとしか言えず、圧倒的だった。新海誠に選ばれた男は違う。

・そしてそこに食らいつく顕嵐くんが新鮮で良かったな~~~初日は明らかに緊張していて、なんだかんだ台本を持つ手は震えていた。

・大きいステージで動きながらお芝居ができるわけじゃない。基本的にほとんどその場から動かないし、場面が変わっても出ずっぱり。変な言い方、逃げ場がない。ステージでの居方に迷っていたところがあった、ように思う。

・でも表情はとても楽しそうで、何かをつかもうと必死で、わくわくした。

・だからこそ、ああこれは、公演を重ねるごとに掴むやつだって思えたし、事実明らかに、見違えるほどにどんどん良くなった。魔女宅を思い出した、なんとなく。

・上手いに越したことはないし、ジャニーズから離れた今、昔以上にスキルをシビアに見られることもあるのかもしれないけど。上手くある必要はある意味ではなく、ただ彼が彼らしく考えて挑み、生きるところを見ているのがやっぱり私は好きなんだと実感しました。

 

お芝居好きなところとかわっていくさま

・初日は六芒星に触れていたのに、日曜の公演では触れなくなっていた。これはそこまで意味のある変更って感じはしなかったかなあ

・最初にプールに行ったシーンの「嘘だね!」「秘密ねえ…」、オリバーのお兄さんみと性的に見てるみを感じてとてもよかった

・バッハを弾くところのエリオの「おけ!」好き、かわいい

・ていうかバッハのシーン、映画はそこまで強く怒ってない印象だったしこんなことくらいで声大きくなる年上大学院生めっちゃ怖くない?と思ってこわかった

・キアラに対する声色、とろっとろでずるいぞ!

・ボロいフィアットに乗るところの2人の会話のテンポとテンション、かわいくていいよね

・でもここもめっちゃオリバー気短いやん…すぐ怒るやん…ってなった ツンデレとかいうレベル?

・池のシーンはさ、まあ 良いに決まってるよね

・体の使い方、表情、まなざし、どれもやわらかく輝いていて、「恋」って言葉を形にしたみたい

・顕嵐くんの良いところが急に立体化(物理)して迫ってくる

・キスシーン、目から光が失われていなかった、目は完全には閉じていなくてエリオを見つめていた、のだなあ

・足を持ち上げてのキスのシーン、日曜マチネは左手でお腹や腰、足に切なそうに触れていて、それがオリバーらしくてとてもよくて。

日曜ソワレは体に触れるのもそこそこにふくらはぎを持ち上げて、愛おしそうに触れて、そうして顔を近づけてキスをする前に、一度エリオの目を見てからキスするの、ずっっっっっっる………………となりました

・そういえばこのひと、ニュアンスの天才だった

・官能的な曲線

・そして夜のシーンも、あまりに、あまりに

・ドアを閉めて大きな音がしたあとの「シーッ!」がめっちゃかわいいしいい

・「しないよ、やめて」

・「君の名前で僕を呼んで 僕の名前で君を呼ぶ」

・このセリフが250億点満点ですごい これで他のところの瑕疵なんて全部ふっとぶくらい

 

 

・初日、パパの台詞がとにかく長くて長くて。この部分はちょっと技術がいるやつだな~と思っていたけど、公演を重ねるごとになじんでいったようで、よかったのだよ ほんとうに

・虎汰朗くんは毎公演最後に、ほんとうに置いていかれてしまったようにぐずぐずに泣いてしまう 

・顕嵐くんはそんな彼を前に、水色のシャツを翻して去ってしまう。冬なのに。ちぐはぐでさみしいおわりだ

 

そのほか

・顕嵐くんの台本、ピンクの蛍光ペン引いてあった

・アルビコッカのくだり、初日死ぬほど必死で読んでてこっちまで汗かいた

・文献学の授業とったらあのひっかけ問題そんなさらっと回答できるの?

・「2〜3勝負してる」の読み方他になかった?w

・初日、ヘラルド・トリビューン言えてなさすぎた

 

 

映画と朗読劇とトークショー

・というか直前まであんなボロボロに泣いていた人に着替えの2〜3分で出てきて軽妙なトークをしろっていうのはまあ無理なんだよね…

・顕嵐くんはその辺りさすが、無茶振りとその場対応で概ねしのいできたジャニーズJr.なので、(消耗しているのは見て取れるけど)至って普通に、とてもていねいにしっかりと、よしひろさんと会話のキャッチボールができていた

 

・最初から最後まで虎汰朗くんは全然喋らなくて、ああ…とても正直なひとなんだな…とおもいました(これは環境と文脈次第では大燃えするわ…というのも納得)

・初日の最後に至っては「朗読劇を見た余韻のまま帰ってほしかったんですけど…」などと口にしており、マジでそういうところ!

・今回に関しては各所もうちょっとやりようがあった気がしますが…と思っていたら、千秋楽トークショーで打たれた手が「急遽演出家を連れてくる」だったの面白かった

 

・稽古中ならわかるけど、公演期間中にっていうのがすごいよね……………

顕嵐くんはそこまで周囲に壁を作らないタイプだけど、たった3日間の公演期間中に家に泊めて、朝たぶんそこから一緒に出勤してくるっていう…そんなことあるんだ…この公演で…いやはやひっくりかえっちゃったよ…

 

ここ、口火を切ったのが顕嵐くんで、ちょっとおどけた顕嵐くんの声が聞こえて本当にほっとした 結構こわいノイズだったので…

 

 

大楽、演出家と

これは本当に書いた通りだなー。役が違ったら静と動は多分逆に見えていたのではないかと思われる。という意味ではあまり同意しない。笑

というか、2人はとても似ているように私には見えた。お互いを穏やかに思い合う猫の兄弟のよう。

もちろん、私には見えないだけで、裏にいる人たちには感じられる何かがあるのだと思うけれど。

 

顕嵐くんが積極的に岡本さんの話にリアクションをとって話を引き出していたの、大人になられたお姿で地味に感動した…!悪い意味ではなく、ちゃんと仕事として相手と真摯に向き合うポーズとしてのリアクションをとれる、というのがとてもよい仕事をしていたので。良い演出家さんに恵まれて、良い出会い、良いお仕事があって、本当によかった。

 

予想だにしなかったカーテンコール、この言葉がとってもよかったな。最後まで顕嵐くんは年上で、リードしてくれる、優しくてあったかいお兄さんだった。

 

余談的な

初見までどうかなーとおもっていたし、初日はさすがにちょっとそわっとしたけれど、それは恋愛のシーンをむきだしのまま浴びたから、というニュアンスの方が強くて、同性愛が特別なものという風に私はまったく受け取らなかった。それは、動いてのお芝居を伴うキスシーンでも。ただただ、きれいな2人の関係性をずっと見ていた。

(その分、虎汰朗くんの最後のご挨拶での言及はなくても良かったように思った、いわゆる日本的なBLの文脈の作品ではないので)

あと、よしひろさんが自分のセクシュアリティをオープンにしていることをパンフレットを読むまで全く知らなかった…そういうキャスティング、でもあったのだなあ

 

で、何がよかったのか

と言われると………ひとことでいうのはむずかしいんだけど、顕嵐くんのとてもよいお芝居が見られたこと、顕嵐くんが新しいものを掴んでいるその瞬間瞬間を目の当たりにできたこと、がとても嬉しかったような気がする。あとやっぱり2人の関係性で生まれたお芝居であることもよかったし、恋愛に絡む顕嵐くんやっぱりいいなとおもえてうれしかった!

 

よい2022年の現場初めができました、おつかれさまでした!顕嵐くん今年もよろしくね!